会社と自分の方向性

病気になるまで会社は順調だった。

代表権を得てから私は思ったことを全て実行し、会社の形を変えた。

売り上げは伸び、顧客満足度も上がった。

成長著しい中、病気が発覚した。

闘病生活に入ったときは会社は逆に盛り上がった。

プレイヤーとしても活躍していた社長がいなくなり、残された社員が一致団結した。

半年間で10人近く人数が増えていた。

しかし、すぐに綻びが出た。

会社の中が派閥で割れた。

社員同士のいざこざが収まらない。

私に来るのは誰かの批判ばかり。

どちらに聞いても相手を批判する文化が会社の中に蔓延った。

No2に全てを任せていたが、結果として上手く回っていなかった。

周囲に対する感謝の念と同時に、当時の体制による限界も感じていた。

私は体制を変える決断をした。

No2を独立させることにした。

また、知り合いの会社の株を買い取ることにした。

所謂、M&Aである。

ビジネス上のメリットも多く、信頼できる会社である。

ここ2年、ずっと一緒にビジネスをしようと口説いてきた相手だ。

先方の社長にも経営に入ってもらいたいと願うようになった。

2016年10月現在、彼は取締役専務として経営参加することになった。

会社は株式買収を済ませ、子会社化を図った。

親会社とのやり取りや取引先とのコミュニケーションなど、社長業は多忙である。

私は治療に専念出来て、自分の病状が経営に与える影響を最小限にしたい。

今後はそのような体制を敷こうと考えている。

新しい仲間の力を借りながら未来を創っていく。

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